前回はこちら
Storkを隊長とした遊撃部隊は、意気揚々とUnityを出発した。
最終目標はSlave Farmを襲撃し、奴隷を解放すること。
道中の反乱農民達も討伐する。
Hengより南にいった地点で、反乱農民達の大規模なキャンプを見つけた。
おそらく20人前後はいるかもしれない。
Storkは百戦錬磨のGriffinに相談をした。GriffinはHoly Nationの首都であるBlisterHillで仲間になった元パラディンであり、こういった連中を相手にする事には慣れていたのだ。
Griffinの提案により、日が沈み奴らが寝込んだ隙に一挙に襲い掛かることに決めた。
奴らを殺す意味などあるのかと、Storkは考えることもあった。
しかし、出会った瞬間にポールアームを振りかぶってくる彼らに、話し合いの余地はない。殴られる前に殴る、非常に単純な論理がこのクソみたいな世界を支配している。右頬をぶたれたら左頬を差し出すような世界だったら生きるために苦労しないし、奴隷制度なんて存在しないだろうとStorkは思う。
とりとめもない事を考えているうちに日が暮れた。
Storkは強襲を指示した。
高級な装備で身を固めている我々にかなうはずはない。
たいした損害もなくキャンプを壊滅させることができた。
Stone Campのすぐ横にあるキャンプも攻撃する。
この拠点も壊滅させた。
そしてついにStork達は、Slave Farmにたどり着く。
ここにはサボテン畑が広がっていて、奴隷があくせく働いている。
奴隷商人や奴隷狩りたちが、砂漠で見つけた「奴隷と疑わしい人間」をここに連れてくるのだ。
「てめえ、痛みを感じるなんて一生懸命働いていない証拠だ!働けクソめ!!」
「働けば痛みを忘れられるぞ!どうだ?急げ!」
足かせと首輪を付けられた奴隷達が、死んだ魚のような目をして働いている。ぼろきれのように死ぬまで働かされるなんて、理不尽すぎる。
Storkが憤慨している時、たまたま傭兵部隊が近くを通った。
金次第でどちらの味方にもなってくれるやつらだ、2,000キャットで助太刀を頼めたら安いもんだろう。
入り口には奴隷商人の中でも腕が立つやつらが守りを固めている。
彼らの目に入ったらすぐに襲い掛かってくるだろう。
「労働は自由と同じだ!」
「労働は貴様らのすべてだ!」
「働け!働け!」
奴隷商人達の怒号が響き渡る中、ついに戦いが始まった。
Lekkoは積極的に切り込んでいく。
「キサマらのような奴を捕まえて死ぬまで働かせてやる!」
強気な奴隷商人だったが、我々の剣の前にひとり、またひとりと倒れていく。
従順だったSlave Farmの奴隷達も、倒れこんだ奴隷商人から武器を奪い、主人達に襲い掛かる。よっぽど恨みがあったのだろう。
すっかり夜になってしまったが、キャンプの中も掃討していく。
こうして、すべての奴隷商人を倒すことができた。
「誰だか知らないがありがとう、ここを出て行くことにするよ」
「ああ、もう二度とこんな目に遭うなよ」
Storkは一人ずつ足かせをはずしていく。
奴隷商人がいなくなってからも働いている奴隷がいた。
彼の足かせもはずしてやろう。
はずしてやると、無言で彼は走り去っていた。
もうこの拠点が復活することはないだろう。
なぜなら、奴隷商人のボスを我々の拠点に連行したからだ。
奴隷商人のボスが奴隷になるなんて、良い気味だ。
もっとも奴隷として働かせる気はないし、檻の中で罪を償ってもらうつもりだ。それに、今後奴隷商人たちと大規模な戦争になるとき、何らかの訳に立つかもしれない。
Storkたちは、初めての拠点襲撃を成功させることが出来た。
しかし、まだ一箇所を潰しただけである。UCには無数に奴隷キャンプが存在する。
それをすべて破壊するまで、彼らの進軍は止まらない。
つづく。