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さて、監督に就任したShuには成すべきことが山のようにある。
コーチ陣の去就決定
現所属選手の査定
それを踏まえたチーム戦術設定
移籍市場
スカウトの派遣・・・
一つずつ仕事をこなしていくほかないだろう。
コーチ陣に変更を加える気はなかった。
現時点で彼らの方がShuより選手を知っているわけだし、様子を見て少しずつ交代していけばよいだろうとの判断である。
所属選手達については親善試合を重ねながら査定をしていく。
チームを引っ張るベテランはフォワードのMirco Antenucci。
経験を重ねたことでひらめきやオフザボールなどメンタル面に強みをもつ。フィジカル面はやや衰えつつあるが、足元の技術は相応にあり、セリエBでは一流の選手だろう。
特に「フォルス9」という役割に長ける点に興味を持った。将来的にはFWではなく1.5列目で活躍するかもしれないし、個別でポジショントレーニングを実施しよう。
また、Juventusからレンタルで所属しているAlberto Cerriが気になった。交代で得点を決める場面が多かったのが印象的。
194cmという高身長を武器に空中戦で活躍することに加え、スピードもセリエBにしてはそこそこ速いという特徴を持つ。
そんなこんなでいくつかの親善試合を通じ、チームの方針が確定する。
システムは4-2-3-1をとる。
両ウイングには足の速いLuca MoraとMattia Finottoを配置し、ビルドアップは彼らへのロングパスを重視する。
基本的に格上との連戦になるだろうし、テンポも速めに設定。カウンターでの一撃必殺が戦術のメインとなろう。
中盤にはボール奪取に長けたMariano Ariniを配置。シンプルに前にパスを出す役目としてJuventusからレンタルで来たSimone Pontissoを置く。
守備陣に関しては既存メンバーにて臨む方針。(また改めて選手紹介します・・・)
さて、初めての公式戦はイタリア杯2回戦。
相手は下部リーグ所属のAlessandria。
が、まさかの敗北を喫する。
1対1まで追いついておきながら、その後も主導権を握られてしまったのである。
そのような波乱のなか、セリエBが開幕する。
緒戦の相手はPisa。
メディアの予想はPisaの勝利。
しかし我がSPALはあきらめなかった。
Moraが初得点を決めてから、
スローイン→クロスからのGrossoのヘディング。
中盤の要Ariniの狙い済ましたロングシュート。
締めは期待の若手Pontissoの弾丸ミドルで勝負あり。
終わってみれば4-2の大勝となった。
しかしチーム運営は山あり谷あり。
開幕戦でも活躍し、今までの親善試合でも第一級の働きをしてきたキープレーヤーのAriniが負傷。中盤が一機に手薄となる。
慌ててスペイン人MFのAponoを獲得する。
マラガやサラゴサで戦った彼の経験が少しでも役に立てば良いが、、
キーマンを失ったSPAL。
緒戦の勢いを維持し、勝ち続けることは出来るのでしょうか。