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首都セイダニーンでは、ガレー船の建造が始まっていた。理由はひとつ、「海の向こう側の情勢を知るため」である。
海を挟んでいるとはいえ、隣人が友好的な帝国でないのであれば、我々からも積極的に打って出る必要があるだろう。それにちっぽけな島に留まっていても、いずれ国力の成長も天井に達するだろうし。
案の定、不吉なメッセージが届く。
「あんた達のことをしばらくは生かせておいてやる」
どうやら、ボゾルクと名乗るオークの帝国らしい。
どうやらボゾルクが島の南側を押さえていて、東側は以前、我々の島に挨拶もなく乗り込んできたトウォルゴという名の民族の都市があるらしい。
食うか食われるか、近いうちにそのような関係になるのは目に見えている。そこで、新たな大陸への橋頭堡へとなる街カルデラを建設した。
カルデラといえばニックスハウンドだなというまったく関係ない記憶がよみがえってくる。ああ、街道で何匹かに追い回されて、息も絶え絶えカルデラの町に飛び込んだっけな。おそらく膝に矢を受けた経験はないであろうカルデラのガードの皆様には大変お世話になったような気がする。懐かしい。
なんて事を思い出しながら、軍隊をトウォルゴの首都イカシュへと進めていく。
そういえば、意図せず強力なユニットの雇用に成功していた。
リザードマンソルジャーのアクスプリザテックだ。たしか首都セイダニーンで傭兵として雇用したような気がする。なんでもコアユニットという属性だそうで、確かに戦いではかなり活躍してくれている。
もう一人はブレブロンスウォンドルだ。先ほどの彼と違って接近戦の能力に長けてはいないものの、電撃ネットという投合武器を使うことが出来る。どうやら敵の動きを足止めするのに使えるようだし、意外と攻撃力が高いのも嬉しいところ。
それに比べていま製造できるユニットはノースマンの歩兵ぐらいだし、いずれは傭兵に頼らない体制の構築を目指さなければ。
始めて大規模な相手と戦うこともあり、戦神トロン自身も受肉し、参戦する。
十分な兵力を準備できたので、さほどてこずらないだろう。
思った以上に損害は出たものの、どうにかこうにかイカシュを手に入れる事が出来た。
首都(田舎の漁村)セイダニーンと比べると、それなりに成長した都市のようだ。
良い感じに領土が広がってきた。
神様共通の能力として「土地の標高を上げる」というものがあるらしく、折角なのでそれも使ってみた。多分、これで都市と都市をつなげば、交易とかでボーナスがあるんだろう。
それにしても、こうやってマップ自体に直接干渉できるゲームって面白いなと思う。シヴィライゼーションでもそんな要素ってあったかな。
さて、次は南の国々をどうするかだろう。相手の神は「邪悪」属性だし、その表現をそのまま受け取れば、いつこちらを攻めてきてもおかしくはない。
経済に全振りしていた開発計画も、今のうちから軍事にも振り分けることにしよう。
つづく